十五夜の献立 9月29日
- 公開日
- 2023/10/03
- 更新日
- 2023/10/03
給食
十五夜
中秋の名月の祭事はもともと中国から伝わり、日本では平安時代に貴族の間で盛んに催されました。江戸時代には一般庶民の間でも広く行われるようになり、次第に現在の形に変化しています。では、「十五夜」とは何でしょうか。旧暦では秋を7月〜9月としており、旧暦7月を「初秋」、旧暦8月を「仲秋」、旧暦9月を「晩秋」と区分しました。
にんべんがつく「仲秋」が旧暦8月の全体を指すことに対し、「中秋」は秋全体の中日を意味し、旧暦8月15日のみを指します。これが、中秋の名月です。
よって「十五夜」という言葉は、元々旧暦の毎月15日の夜、または満月の夜という意味を持ちます。ですが現在では「中秋の名月」をさすものとして使われるようになりました。現代では旧暦と暦の数え方が異なるため、年によって十五夜の日が異なりますが、およそ9月の中旬〜10月上旬に訪れます。
旧暦は、月の満ち欠けを基準に、新月になる日を各月の1日としていました。よって、毎月真ん中の15日はだいたい満月となります。月の満ち欠けのサイクルが29.5日であること、および、実際の月の軌道が正円でない理由から、15日に満月になるとは限らず、必ずしも中秋の名月と満月は一致しません。ですが、2021年から2023年の3年間は、十五夜が満月と重なっていました。今年を逃すとまた数年は満月と十五夜はズレます。
十五夜には、月見団子や野菜、果物などの秋の収穫物や水などもお月見のお供え物として飾ります。お供えした食べ物はお月見が終わってから食べましょう。お供え物を体に取り入れることにより、健康や幸せを得ることができると考えられているからです。
一枚目の写真 日本気象協会提供
二枚目の写真 国立天文台提供
三枚目の写真 江戸名所 高輪の月見 国輝(歌川国輝初代)作