吃音でも美しい歌声を!
- 公開日
- 2026/10/28
- 更新日
- 2026/10/25
ことばの教室
大杉小学校では来月の音楽会に向けて各学年とも練習に励んでいます。
皆さんの学校はいかがでしょうか。そしてご家庭でも、子どもたちは歌の練習に励む姿が見られるのではないでしょうか。
そこで、今回は次のテーマでお話しします。
なぜ歌を歌うと吃音が出にくいの?
考えられている理由が4つあります。
①リズムがあるから
メロディーや拍子は一定のリズムに合わせることで、言葉をスムーズに出しやすくなることがあります。
②音を伸ばせるから
歌では母音を伸ばすため、発声と口の動きを会話とは異なる形で調整します。会話とは発声の仕方が変わるのです。
③脳の言語処理が異なるから
歌うことと話すことでは、言語や発声に関わる脳の働き方に違いがあります。自分の声を聞きながら調整する仕組みが、流暢さに関係する可能性があるのです。
④話すときの緊張や予期が異なるから
会話では「言葉が出ないかもしれない」という意識が吃音に影響することがあります。しかし、歌の場合は慣れた歌詞とメロディーが次の音を予測しやすく、音の順序を支えてくれるのです。
これらの要因が組み合わさることで、歌では吃音が出にくくなると考えられています。どれか一つだけが原因というわけではなく、その理由には個人差もあります。そして大切なのは、歌では吃音が出ないからといって、歌以外の場面でも本人が努力すれば滑らかに話せるはずだ、ということではないという点です。歌と会話では、脳が言葉や発声を組み立てるときの条件が異なるのです。また、歌えば必ず吃音が出なくなるわけではありません。歌でも吃音が出る場合もありますし、歌詞を普通に読み上げると吃音が出ることもあります。それでも子どもたちは一生懸命に練習し、音楽会に向けて頑張っています。そんな子どもたちの姿を励ましながら、ぜひ一緒に音楽会を楽しみましょう!そして、子どもたちの美しい歌声に耳を傾けてあげてください。