令和６年６月２９日　１０：００　夏季総合体育大会　野球　＠江戸川球場　小松川中学校　対　葛西第二中学校

危なげなくトーナメント戦を勝ち上がってきた小松川中・野球部。都大会をかけて葛西二中と聖地江戸川球場での対戦となった。未明までの大雨のためプレーボールは一時間遅れの１０：００に変更され、グランドコンディションの悪さが勝敗を左右するかもしれない足場の悪い中での試合となった。

この試合に勝てば江戸川区の都大会出場枠である３校に入れる事から両校ともNo.1エースピッチャーを立てた。　小松川中のNo.1ピッチャーは真っ向勝負の剛腕ピッチャー、ただ水分多くを含んだマウンドにてこずる場面も見られた。高めにボールが浮き、キャッチャーNo.2は低めにと両手を下げるしぐさを繰り返した。しかし、逆にこのことが相手打線に的を絞らせない展開となりゼロ行進を続けていく。

対する葛西二中のピッチャーは高身長を活かし高い位置から投げ下ろすタイプだが、意図してかナチュラルなのかボールの軌道が途中で変わり急激に落ちてくる。そのため小松川打線は真ん中から落ちてくるボールの上を降らされる。また高めのボールだと感じた球がストライクゾーンをかすめ見逃しに。そして微妙な修正を行っている小松川打線は内野ゴロに仕留められ、数球で打ち取られるなどなかなか突破口が見えない。

３回まで両投手が踏ん張り緊迫した投手戦となるが、４回の表に均衡が破れた。葛西二中の攻撃、低めを襲った小松川No.1のスピードの乗った球がワンバウンド、キャッチャーのミットをすり抜けバックネットに転がり振り逃げのランナーが一塁に出た。その貴重なランナーを返され１対０とリードを奪われる。

４回裏の反撃も及ばす小松川中は零点に抑えられる。５階の表の相手の攻撃をなんとか抑えると５回裏野球の神様は小松川中に微笑んだ。下位打線が出塁し、ワンoutランナー１，２塁でバッターは１番打者のキャッチャーNo.２。３回のパスボールはエラーではなかったが責任を感じていた。そして今までにない気迫と気合でバッターボックスに入る。打ち上げない事を心掛け、なんとか泳ぎながら転がす。ゲッツーを避ける為に一塁に全力疾走、そして一塁にヘッドスライディング（一枚目の写真）。間一髪間に合わずにアウトとなるが、走者は２，３塁に進塁し逆転のランナーがスコアリングポジションに。

次のバッターNo.6は気迫のヘッドスライディングを見て闘志に火が付いた。静かにバッターボックスに入ると斜めに落ちてくるボールを左手を起用にたたんでバットの先端でヒット（二枚目の写真）、２点タイムリーヒットとなり逆転。ホームに帰ってくる二人のランナーを迎えてベンチも応援席も大いに盛り上がった。

残り６回、７回を抑えれば小松川中が勝利し、都大会を勝ち取る。点差は一点決してセーフティリードではない。ただ、５回を終わり荒れたグラウンドの整備が行われ、気温も上がり水分が飛んできた事から試合開始時に比べると良くなっている。エースとして野球部を引っ張り続けてきたNo.1（四枚目の写真）、ボールに魂を込める。ランナーを出しながら内野の堅い守備で確実にアウトの数を増やしていく。マウンドに集まった選手に迷いわない。信じる仲間達と高みを目指す。（三枚目の写真）

そしてついに７回、最後のバッターを打ち取りゲームセット。ヒットの数では上回った葛西二中を下して、小松川中学校・野球部が二年続けて江戸川区代表として都大会に駒を進めた。

江戸川区で優勝するためにはあと二勝、最後は全国一に輝いた上一色中との決戦が控えている。試合開始は同日１５：００プレイボール、相手は西葛西中と東葛西中の東西対決の勝者との対決になる。二戦目となるこの試合はコマ中ピッチャー三羽ガラスの一人No.3の先発が予想される。（５枚目の写真）

がんばれ　小松川中・野球部　「いくぞコマ中！」