読書週間
- 公開日
- 2020/10/23
- 更新日
- 2020/10/23
校長室から
江戸川小学校は、今週19日(月)から読書週間が始まりました。早速、19日の委員会活動では、図書委員会を中心に取組について話し合いが行われました。来月6日(金)までの3週間、各学級と職員が100冊読破を目標とします。冊数を競うための取組ではありませんが、3週間どっぷりと浸かり、読書の秋を実感するものも悪くはありません。私自身、現在3冊を読み終えましたが、この時期だからこそ乱読して読書の幅を広げたいと思っています。
ところで、「スポーツの秋」「食欲の秋」と並んで「読書の秋」という言葉があります。また、毎年11月3日の文化の日を中心とした2週間は「読書週間」として知られています。読書週間の始まりは大正13年とされ、前年の発災した関東大震災で新旧膨大な量の出版物が焼失してしまったことが発端と言われています。その後、戦時下により一時中断しましたが、昭和22年に復活し現代に至っています。
1年のうちで「立秋(8月7日頃)」から「立冬(11月7日頃)」までを秋と呼びます。ただし、これは旧暦の場合ですので、新暦で考えると9月から12月頃にあたります。「秋の夜長」とはよく言ったもので、立秋を過ぎることから昼夜の長さが逆転しはじめ、秋が深まるにつれ太陽が沈むのが早くなります。
唐時代を代表する詩人の韓愈は、「符読書城南」の詩の中で「灯火ようやく親しむべく
簡編卷舒(かんぺんけんじょ)すべし」という節があります。
「(秋の長雨がすっきりと晴れわたってっきたの)秋の始まりの涼しさのなか、郊外を訪れ)灯火の下で書物を開くのがよい」という意味です。
韓愈が自分の子供に対して、学問の大切さを説いたものです。古典などの書を読むことを通して様々な生き方や考えを学び、書を読むことは学問をすることにつながていました。
日本では、文豪の夏目漱石著「三四郎」の中で「灯火親しむべし」という一説が使われていることから、やがて秋の読書が浸透していったのかもしれません。
今週からすべての学級に、模造紙大の「読書の木」を配布しました。1冊読むごとに1枚づつ葉を付けていきます。読書週間が終わるころには、職員の分も含めて全学級の「読書の木」がたくさんの葉で生い茂ることを楽しみにしています。