校長室から<平成28年8月 その4>
- 公開日
- 2016/08/29
- 更新日
- 2016/08/29
校長室から
第2学期が始まって、第2週目に突入。今日の朝会は雨の為、体育館です。今日は、このような話を子どもたちにしました。
平成28年度8月
「尊 い 行 い 〜防災週間に寄せて〜 」
平成28年8月29日(月)
おはようございます。第2学期が始まって3日目になりました。学校の生活リズムは戻ってきていますか?まだの人は、今週中に戻せるように頑張りましょうね。
さて、今日は「防災週間」にちなんだお話をします。8月30日から9月5日までは「防災週間」です。皆さんは8月25日の始業式の日に引き取り訓練をしましたね。それぞれの家まで真剣に帰る訓練をしたことと思います。
実は、世界でも災害が起こっています。先週の24日にイタリア中部を襲った地震は、壊滅的な被害を与えました。この地震の犠牲になった方は290人にも上るという大惨事になりました。その渦中、このようなニュースが報じられていたので、皆さんに伝えたいと思ったのです。それは、瓦礫の中から救助活動をしている時に、9歳位の女の子が見つけ出されたというニュースです。その子は、なんと幼い妹を守るようにかばうように上から抱えていたそうです。その幼い女の子は救い出された時に、「水」と水をほしがりました。大切な命が助かってよかったですね。しかし、お姉さんは残念ながら亡くなってしまいました。
皆さんは、この事実をどのようにとらえますか?9歳位と言えば、3年生か4年生位でしょうか。自分の命をかけて幼少の妹の命を助ける。どうしてそのようなことができたのでしょうか。それとも、それは本能なのでしょうか。そうだとしたら、人間は尊い生き物ですね。
さらに、このできごとには次のようなエピソードが添えられていました。この女の子の葬儀の際、ある消防士からメッセージが寄せられたと言うのです。読んでみます。
「なんとか君をがれきの監獄から引き出そうとした。
着くのが遅すぎたのなら、私たちを許してほしい。
家に帰ったら、天国から天使が見守っているとわかるだろう。
君は夜には輝く星になる。
さようなら、ジュリア。」
自然は、人間の力の及ばないものです。私たちは、東日本大震災でもどんなにかそのような思いをもったものです。しかし、それと共に、そのような非常事態があっても、いいえあるからこそ、人の行いの尊さが際立つということもあるのだと知らされるのでしょう。
災害はいつ起こるか分かりません。いつなんどき起こっても、その時、人として尊い行いができるようにしたいと、自分自身を鍛えたいと、そう思いました。きっと普段の生き方が影響してくるのだと思うのです。
今日は、防災週間にちなんでイタリア中部地震から9歳の女の子が幼い命を救ったという話をしました。これで今日のお話を終わります。