『言葉が見える』
- 公開日
- 2015/10/26
- 更新日
- 2015/10/26
特別支援教育
『特別支援教育』ナンバー2の今回は、時間のように「目に見えないもの」をはっきり理解させる取り組みを、2つ紹介させていただきます。
まず左側にある写真は、どこにでもある「3色のA4ケース」です。これもタイムタイマ—同様に、各学級に置いてあります。使い方はいくつかあります。(1)子どもたちの提出物や宿題などを種類ごとに、または席の号車ごとに集めたり配ったりする。(2)学習プリントをやる順番に分ける。など、授業や学校の生活の中で使用しています。
教員たちは、子どもたちが提出物などをどこに出すのか、どのプリントから取り組むのかを言葉でわかるように伝える努力をしています。しかし、指示がうまく伝えられず、子どもたちが困ったり、余計な負担がかかったりしてしまうことがあります。
それを軽減するための一つとして、言葉かけ(聴覚的な)の指示でだけなく、目で見てはっきりわかるような(視覚的な)指示も取り入れて、行っています。また、それを色分けすることで、言葉や文字などの多くの情報を読み取らなくても、『誰もがシンプルに理解する』ことも手立ての一つとして、考えています。
右側の写真は、5年生の体育の学習で使用したものです。自分のチームがどのコートで試合をするのかを視覚的な指示で活用して伝えています。
このように「目に見えないもの」がはっきりわかると、困り感も感じず、子どもたちが自主的に取り組む行動が増えていきます。また、教師による言葉かけや指示、注意も減りますので、自信にもつながると思います。ちょっとしたことかもしれませんが、小さなことを積み重ねていく大切さをひしひしと感じています。