第1回校内研修会:報告
- 公開日
- 2026/04/24
- 更新日
- 2026/04/24
校長室より
テーマ:生徒理解と授業改善に役立つソーシャルスキル
本校では「生徒一人ひとりを深く理解し、主体的な学びを支える授業づくり」を目指し、5名のパネラーによる実践発表とシンポジウムを行いました。各視点からの「生徒への向き合い方」と「授業改善のヒント」を共有します。
1. 【授業改善】主体的・対話的な英語学習の実践
(英語科 パネラー)
言語習得の自然な流れ(聞く→真似る→話す)を授業に取り入れています。
「型」から「自分の言葉」へ: 教科書の本文を、自分たちの部活動や地域の話題に置き換える「自分たちバージョン」の活動を通じ、表現の自分事化を図っています。
「わからない」を言える環境: 英語で理解できない時に「I don't know」と言える雰囲気を大切にし、そこから生徒同士の「教え合い」が生まれるサイクルを構築しています。
対話の原則: 「自分の意見を大切にする」「他人の意見を聞いて考えが変わることを肯定する」というステップを明確に示しています。
2. 【学習支援】数学科における「安心感」と「教え合い」
(数学科 パネラー)
苦手意識を持ちやすい教科だからこそ、スモールステップと振り返りを重視しています。
ミニティーチャーの活用: 課題を早く終えた生徒が「教え手」となることで、教える側・教わる側双方の理解を深め、授業中の「手待ち時間」を解消します。
「失敗」を歓迎する文化: 「ミスは成績に直結しない。数学的な考え方を評価する」と宣言することで、発言への恐怖心を和らげ、全員参加を促しています。
0からの振り返り: 授業の最後に白紙を配り、学んだことを自力で再現させる試みなど、定着のための工夫を紹介しました。
3. 【特別支援】多様性を認め、寄り添う指導
(特別支援教育担当 パネラー)
通常学級の中にいる支援を必要とする生徒へのアプローチについて、専門的知見から共有されました。
全教職員での情報共有: 生徒一人ひとりの特性や必要な配慮を「学校全体」で理解し、共通理解の下で指導にあたることが不可欠です。
環境調整(ユニバーサルデザイン): 視覚情報の整理(掲示物の配置)や、パニック時のクールダウン場所の確保など、物理的な配慮が心理的な安定に繋がります。
音楽を通した自己表現: 歌詞の意味を深く考える活動を通じ、単なる合唱を超えた「心の表現」としての音楽を目指しています。
4. 【学級経営】目標を使い倒し、心を一つにする
(学級経営部門受賞教諭 パネラー)
「学級目標」を単なる飾りではなく、日々の行動指針(マイルストーン)として活用する重要性を説きました。
徹底的に褒める: 4月のスタート時期は特に「認める・褒める」を積み重ね、教師との信頼関係を築きます。
生徒に委ねる作戦会議: 給食準備の遅れなどの課題に対し、教師が指示するのではなく生徒自身に改善案を考えさせることで、当事者意識と団結力を高めています。
共有時間の確保: 昼休みや朝の登校時など、何気ない時間を生徒と共有することで、小さな変化を見逃さない体制を作っています。
5. 【学校ビジョン】心理的安全性の高い学校づくり
(校長・副校長)
管理職としての視点から、教職員・生徒双方にとっての「安心できる場」の重要性が語られました。
ビジョンの共有: 目指すべきゴール(目当て)をAIや図解を活用して視覚化するなど、言葉の壁を越えて全員が同じ方向を向ける工夫を推奨します。
教職員のウェルビーイング: 先生方が笑顔で働ける環境こそが、生徒への質の高い指導に直結します。「心理的安全性を高め、何でも相談できる組織」を目指します。
副担任としての副校長: 現場の状況を把握し、必要な時にいつでも手を差し伸べる「伴走者」としての姿勢を大切にしていきます。
まとめ
今回の研修を通じ、教科や立場は違えど、「生徒を待つこと」「自分たちで決定させる場を作ること」「安心できる環境を整えること」が共通の鍵であることが再確認されました。これらを日々の教育活動に還元し、さらに魅力ある学校づくりに邁進してまいります。