江戸しぐさ
- 公開日
- 2022/06/15
- 更新日
- 2022/06/15
できごと
今日も一日雨模様。傘が手放せません。
江戸では江戸城が作られると同時に武家屋敷や町屋造りがなされ、参勤交代で江戸に住む武士たちも多くなるにつれ、江戸の街は拡大され、人口も100万人を超えました。各地から多くの人々が集まると習慣や文化の違いから争いごとが多くなりました。そこで、町名主や町衆(将軍家御用達の商人など)が平和で住みやすく町が栄えるための手立てを講じました。その基本は思いやりの心を持ってみんなが仲良く平和の下で共に生きるために争いごとを少なくし、人に対する言葉遣いやしぐさにも気を配るというものでした。これが後に『江戸しぐさ』と呼ばれるようになり子どもや孫に教え伝えられたとされています。
その一つに『傘かしげ』があります。雨の日、傘をさしてすれ違う時に相手も自分も傘を外側に傾けてスッとすれちがいます。体にしずくがかからないようにするとともにぶつかって傘を破らないようにする意味も含んでいました。
先人たちが実践していた「心のあり方」や「しぐさ」は、争いごとが多発している現代の私たちの生活にとって大切で必要なものなのかもしれません。