【多様性の尊重】2月1日 ワーキングメモリの配慮について
- 公開日
- 2023/02/01
- 更新日
- 2023/02/01
できごと
ワーキングメモリ(作業記憶)とは、「必要な情報を一時的に覚えておく能力」のことです。「炊飯器のスイッチを入れてから、野菜を切って、ご飯が炊けたら野菜炒めを作る」と、頭で考え実行していく時にワーキングメモリを使います。大人も子どもも、日常的によく使っていますね。
ワーキングメモリには個人差があります。ワーキングメモリを「机の大きさ」、情報を「本」に例えると、机が大きいほど本はたくさん置けます。机の上が散らかってきたら、「この本はこっち側に置こう」と整理するのもワーキングメモリの機能の一つです。
机が小さいのに、一度に大量の本を持ってきて読もうとしても、机の上から本は溢れます。ですから、ワーキングメモリが弱いお子さんにとって、「複雑かつ複数の指示」は、分厚い本の大量発注のような状態なのです。
では、ワーキングメモリに配慮するにはどうしたらいいでしょうか。一例を紹介します。
■複数の指示を覚えられない
一度に一つのことのみ伝える
「手を洗ってから、料理を手伝って」→「手を洗ってね」「じゃぁ、料理を手伝ってね」
■忘れ物、失くし物が多い
子どもが必ず通る家の玄関(導線上)に持ち物を置いておく
持ち物チェックリスト、スマートタグ(忘れ物防止タグ)といったツールで補う
■読み書きや計算が最後まで続かない
文章や計算の課程を細かく区切ってみる
文章を一度に見せず紙などで隠しながら読む
参考:リタリコジュニア「ワーキングメモリとは?弱いとどうなる?」2022.9.6
(文責 ことばの教室 きのした)