今日の五中

時間との向き合い方

公開日
2021/11/10
更新日
2021/11/10

できごと

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11月10日(水)はれ【校】
〇時間との向き合い方
 「時は金なり」これは、「時間はお金と同じくらい貴重であるから、無駄に過ごしてはいけない。」という意味の有名なことわざです。確かに時間はとても貴重なもので、どちらもないと生きていけません。アメリカに「Time is money(タイム・イズ・マネー)」という言葉があります。日本の「時は金なり」のもとになった言葉ですが、少し意味が違います。この言葉には、「時間を損失すると、その分だけお金を稼ぐ機会も損失してしまう。」という意味があります。例えば、一時間働いて千円稼げるとします。その一時間で遊んで五百円使ってしまうと、遊んだ分のお金だけでなく、稼げたはずの千円まで失ってしまうことになります。つまり合計で千五百円の損失になってしまうのです。時間を失えばお金を稼ぐ機会も失う、すなわち時間があればお金を稼ぐことができるということです。しかし、いくらお金があったとしても時間を得ることはできません。時間はお金以上に貴重なものなのかもしれません。私はそれを、一年ほど前に実感しました。
 小学六年生の三学期、私はほとんどの友達と違う中学校に行くことがわかっていたので、悔いの残らないよう昼休みや放課後にたくさん遊びました。それまでの学校生活はなんとなくで過ごしていた気がします。二月になり、残りの一か月もたくさん思い出を作ろうと思っていました。しかし、小学校最後の一か月は新型コロナウィルス感染症の流行により、突然奪われました。私は後悔しました。「もっと前から一日一日を大切に過ごしていれば良かった。」当時の日記にはそのように書いてあります。通常通りに行うはずだった小学校の卒業式、そして中学校の入学式。運動会は縮小された形で行われ、部活のコンクールは中止となり、校外学習も例年通りの形で行うことはできませんでした。休校でできなくなった行事はたくさんあります。この新型コロナウィルス感染症流行で悲しい思いをしたのは、私だけではなく、世界中の人々が同じ思いをしていると思います。この時間はいくらお金を出しても、戻ることは二度とありません。
 ところが、未来の時間は買うことができる場合もあると、私は思います。例えばそれは、電車やタクシーなどに乗るときお金を払う代わりに時間を短縮しているという考えです。歩いて行くと何日もかかる距離でも、車を使うと数時間になり、新幹線を使えばもっと早く目的地に到着できる場合もあります。その早く着いた分の時間は自由に使うことができます。つまり、時間を買うことができるのです。私はこの話を母から聞いたとき、とても驚きました。私は今まで時間をお金で買うことはできないと思っていたので、これほど身近なところにその方法があるとは思っていませんでした。他にも家事代行サービスを使えば家事をする時間を自由な時間にすることができるため、お金で時間を買っていることになります。気づいていないだけで他にもお金で時間を買う方法はあるかも知れません。これらの方法を時と場合に応じて使っていく必要があると思います。
 過去の時間はいくらお金を払っても、戻ることはありません。休校期間であった三か月、そして不自由な今までの生活も戻りません。しかし、私はこの時間は無駄ではなかったと思います。なぜなら、この時間があったからこそ私は「時間は大切で無駄に過ごしてはいけない。」ということに気づけたからです。この時間がなくなって悲しいことがありましたが私は時間の大切さを知ることができました。この気づきを大切にしていきたいです。また私は来年受験があります。勉強する時間とそれ以外の時間のメリハリをつけ、後悔しないように過ごしていきたいと思います。そして、この「時間を大切にする」という考えは、これからの人生においても同じことが言えると思います。時間は、一度過ぎたらもう絶対に戻ることはありません。そのことを忘れず、いつでも「今」という一瞬一瞬を大切にして生きていきたいと思います。そして、新型コロナウィルス感染症が、一日でも早く収束し、自由に生活できる時間が戻ってくることを願っています。

 中学生弁論大会に参加した代表生徒の原稿を掲載しました。
 岩五では、毎回2年生が代表生徒として総合文化センター小ホールの舞台に立ちます。

『時間との向き合い方』
 これは、五中生にとって大切なキーワードとして受け継がれていきます。
 新型コロナウイルスによりこの2年間私たちの生活は大きく変わりました。
 学校選択制を受けて本校に夢をもって入学してくれた生徒が『時間との向き合い方』について力強く話してくれました。ここにその原稿の一部と全文を掲載します。