令和6年3月19日 卒業式校長式辞
- 公開日
- 2024/03/31
- 更新日
- 2024/03/31
できごと
卒業式 式辞
兼五園の眺望に魅せられる今日のよき日、
江戸川区教育委員会教育長 蓮沼千秋様。本校卒業生でもある区議会議長 藤沢進一様。PTA会長 〇〇〇〇様をはじめ本校を支える方々のご臨席、そして保護者の皆様のご列席のもと、第66回卒業式を挙行できますことは、この上ない喜びであり、深く感謝申し上げます。
卒業生の皆さんは、あと数年で成人・大人になります。
今日は、大人になったら実行してほしい3つの話をします。
最初は、あいさつです。
それでは、『あいさつは魔法の力』卒業生・在校生の皆さん あいさつをしましょう。
~おはようございます~
このあいさつは、岩五の伝統の一つになっています。私が7年前に着任した時には、すでに五中生は気持の良いあいさつを交わしてくれていました。
『あいさつ』を、全国の学校が再認識するようになったのは、昭和の終わりから平成の初めごろまで続いた子どもを取り巻く社会問題が大きく関係しています。
それは、中学生の「心の問題」です。この心の問題を解決する手段の一つとして、24年前に東京都は『毎日きちんとあいさつさせよう』という声をあげました。これが『心の東京革命』です。革命と聞いて驚きませんか?凄いと思いませんか?
ここで大切なことは、生徒に強制するのではなく、大人がその手本となり、『あいさつ』の大切さを伝えて行こうという考えです。
大人とは、保護者・地域・学校を指します。私は、学校の大人のトップとして、みなさんには、『あいさつは魔法の力』があると朝礼で話し続けました。みなさんの『あいさつ』が、私を元気づけてくれると3年間話し続けました。
卒業面接である生徒が私にこんな話しをしてくれました。
『校長先生、私は登校するときに毎回、正門に並んであいさつをしてくれる生徒の皆さんに、励まされていました。元気よく返事を返すことはできませんでしたが、私は毎日、励まされていました。』みなさん、伝わりましたか。
小岩五中の素晴らしいところは、この魔法の力に協力してくれる生徒がいるということです。それは、生徒会役員、そして生活委員のみなさんです。
是非、あいさつを交わし『あいさつは魔法の力』を与えられる大人になってください。
次に、経験より『歴史』を大切にする大人になってほしい。
今、私たちの周りで起きている地震・津波、伝染病などの様々な自然災害。そして人と人とが争う戦争。これらは、私たちが今、経験する前からすべて発生しています。私は、みなさんには、自分の経験を生かすだけの大人ではなく、『歴史』をしっかりみつめ、先人に学び、現在、そして未来に突き進む大人になってほしいと思います。
では、みなさんは、『歴史』をみつめる方法としてどんな方法を選びますか?
私は、読書を選びました。様々な本を読むことで先人の考えを通し『歴史』に触れ、更に考え、想像していく。それは、とても楽しいことです。
方法は人それぞれだと思いますが、
是非『歴史から学ぶ大人になってください。』
最後に、あなたたち88名と過ごした3年間は、私の宝物です。
卒業面接の内容を思い出したり、先日いただいたお便りを読み返すたびに、みなさんと一緒に経験した学校生活や岩五の歴史が脳裏に浮かび、涙があふれて止まらなくなります。今ここでその思い出を一つ一つ声に出してしまうと私の涙スイッチが入ってしまいます。
みなさん、『江戸川区立小岩第五中学校を忘れず、自分に責任をもてる大人』になってください。
卒業生・在校生・保護者・教職員、そして来賓の皆様、小岩第五中学校をそして校長を支えていただき、誠にありがとうございました。
以上で式辞といたします。
令和6年3月19日 江戸川区立小岩第五中学校
第14代校長 石井千歳