SDGsな、鯔背な食材
- 公開日
- 2024/11/22
- 更新日
- 2024/11/22
給食室より
今日の給食は、SDGsな献立です。「ボラ(鯔、鰡)のおろし醤油揚げ」に、「野菜の煮浸し」「海苔の佃煮付き麦ご飯」「沢煮椀」と「牛乳」です。一体どこが、SDGsな給食なのでしょうか。理由は、東京湾で採れたものをボラを調理したからです。ボラは、スズキやブリと並ぶ出世魚の一つで縁起のよい魚とされていました。また、沿岸や汽水域で採れる魚のため、江戸時代では大変に人気にあった魚だと言われています。水揚げされても市場に出回らず廃棄されることもあるボラを、今日の給食では食材として使いました。食材を使い切ることはSDGsの12番目の目標「つくる責任 つかう責任」にあたります。また、江戸川区のそばにある東京湾で水揚げされた食材を使うことは、輸送時間が短くなりCO2の削減につながり、13番目の目標「気候変動について考えよう」につながります。ところで、江戸時代に人気があったボラの別を使った言葉がありました。それは、江戸っ子の粋を表す「いなせ」です。「いなせ」の「いな」は、ボラになる前の若魚「イナ(鯔)」からきており、漢字で書くと「鯔背」になります。ちなみに「鯔背」の語源は、江戸時代の日本橋魚河岸で働いていた若者の髷が、イナの背の形に似ていたことからと言われています。そうそう、ボラに関わるもう一つの有名な言葉で「とどのつまり」もあります。出世魚のボラの最後の名前は「トド」。「とどのつまり」とは、行きつくところという意味です。