全体保護者会(校長の話)
- 公開日
- 2018/04/11
- 更新日
- 2018/04/12
できごと
校長の景山賢治です。本校3年目となりました。本年度もよろしくお願いいたします。
<学校の「働き方改革」は教育活動の充実のために>
これまでの2年間、教育活動や校務の改善に取り組んできましたが、今後はより一層、学校の「働き方改革」に取り組んでいきます。私がこう考えるのは、平成28年度に本校に着任した際の学校の状況が、とても厳しいものであったからです。産育休代替教員や教職経験の浅い教員が多いこと、伝統の教育活動が昔から変わることなく行われていたこと、組織より個人で行う働き方であったことなどが挙げられます。
学校の働き方改革が目指すものは、本校の教育活動の充実です。教員の勤務にゆとりをもたせ、それによって児童一人一人とゆっくりと向き合う時間や、授業準備の時間を確保します。児童にとって楽しく、教員にとって働きがいのある学校にすることが、本校の教育活動の充実につながると考えます。
<学校はビルド・アンド・ビルド>
保護者の皆さんが過ごした小学校と、今の小学校は大きく違います。私が教員になった30年前の学校では、学力低下、いじめや不登校、児童生徒による非行、保護者による虐待やネグレクトなどの課題がありました。これに加え、その後の社会の変化に伴い新たな課題が出てきました。いくつか挙げると、生活科の新設、学校週5日制、情報化教育、総合的な学習の時間、外国語活動、道徳の教科化、オリ・パラ教育、特別支援教室の設置などです。これが区役所や民間会社であれば、それぞれの仕事や課題を別々の部署に分けて取り組みます。また、成果や利益を重視して、スクラップ・アンド・ビルドが行われます。しかし学校では、全ての仕事を教員が行います。また、子供のたちのためにやめないでほしいという保護者や地域の声に応えて、ビルド・アンド・ビルドになっています。
文科省によると、過労死ラインとされる1か月当たりの時間外労働時間が80時間を超える教員の割合が、小学校では約30%とされています。この数は若手からベテランの教員を含むものですから、ベテランに比べて授業の準備や成績処理、学級経営やその他の仕事に時間のかかる、若手や経験の浅い教員の場合には50%を超えるものと思います。
<学校経営方針(概要版)の説明>
「学校経営方針」について話をしますが、学校が「どれだけのことをしてくれるのか」という視点で聞くのではなく、保護者の皆さんが「どこに参加できるか」という視点で聞いてください。まず校長の教育理念です。「当たり前のことを丁寧に積み重ねる」ことと「チーム篠四小」を大切にしていきます。目指す学校は「一人ひとり輝く」学校です。そして、ただ知識の量を増やのではなく「新たな考えや新しい価値を作り出す」児童を育てることです。
今年度の重点課題と具現化のための方策は、「授業改善」「学級経営」「篠四ブランドの確立」です。
まず授業改善ですが、よくわかる授業を行い、どれだけ教えたかではなく、児童にどれだけ学ばせたかを大事にします。また、体験学習をしっかりと行います。そして学びの成果として、全ての児童にB評価以上の力を身に付けさせることを目指していきます。チーム篠四プランとは、全ての学級において共通実践することです。篠四プランAでは復習だけでなく、予習の課題も出すようにします。
次に学級経営ですが、学級会活動を充実させ、児童が自分たちの学級を作るようにします。チーム篠四プランBでは、担任による呼名とアイコンタクト、全ての学級で年2回以上の全員面接を行います。これは、いじめや不登校、問題行動の未然防止や早期発見・解決のために行うことです。
そして、篠四ブランドの確立ですが、篠四小の魅力を高めるために教育活動を見直すとともに、本校で学び育つ児童と教員が「篠四ブランド」となるように教育活動を行っていきます。チーム篠四プランCでは、掲示物の工夫や「参加してよかった」と思わせる保護者会になるよう、努力していきます。
児童が安心して学校生活を送ることができるように、昇降口や職員通用口の扉を閉めるようにします。保護者の方が来校の際に扉が開いていましたら閉めていただくよう、ご協力をお願いします。また、学級でトラブルや事故があった際には、保護者への連絡と管理職への報告を徹底するようにします。
始めに述べましたが、学校の働き方改革のために篠四小の常識を見直し新しいやり方や価値を生み出すようにします。服務については、児童を指導する際は「保護者がそばにいても、同じように指導できるか」「自分の子供が同じように指導されても納得できるか」「自分が管理職に同じように指導されても納得できるか」を考えさせます。本校は多くの児童が在籍するため、いじめや不登校、虐待などは必ず起きると考え、実態把握や解決に向けてしっかりと取り組んでまいります。
最後に、私たちは教員は「教員になりたいと思った時の気持ちが変わっていないか」と振り返り、人を変えるよりも自分を変えることを心がけていきます。
保護者の皆様も「チーム篠四小」の一員と考えています。本校の教育活動へのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。