学校日記

2月9日【豊かな心】吃音って何だろう?

公開日
2024/02/09
更新日
2024/02/09

できごと

 年度末にかけて、ことばの教室に吃音のある子供の入級相談が増えてきています。ここで改めて、「吃音とは何だろう?」と考えてみましょう。
 
(1)吃音とは?
 ことばを繰り返したり(連発(れんぱつ))、引き伸ばしたり(伸発(しんぱつ))、ことばが詰まってすぐに出てこなかったり(難発(なんぱつ))することを、吃音といいます。「人と話す時にスイッチが入る」とも言われており、発話のタイミング障害です。発達障害の中でも、言語障害の区分になります。3歳から4歳に発吃(はつきつ)(吃音が始まること)が多く、どんな言語・文化に問わず起こり得て、その原因は不明とされています。

(2)吃音は誤解されやすい?
 吃音は誤解されやすい特徴があります。吃音のある子を前に話してみると、どうしても大人は「まぁまぁ、落ち着いて大丈夫だよ。」と思ってしまいますが、これは誤った関わり方です。他にも右図のような“悪意のない誤解”があり、これらの対応を続けると、子供の吃音は次第に悪化していきます。逆を言えば、大人が正しい知識と適切な環境を用意すれば、吃音は軽減していく場合もあります。「様子を見ましょう」「一切吃音については触れないようにしましょう」は、単なる放置に過ぎないのです。

(3)ことばの教室の吃音指導とは?担任の先生ができることとは?
 通級では、「吃音を治す」指導はしていません。本人と信頼関係を結び、まずは「吃音というものが何か」吃音の正しい知識を教えます。本人・保護者・担任が「吃音を正しく理解する」ことから始めるのです。そして、「楽にどもれる」「不自由なく過ごせる」ように、本人が身を置く環境を調整していきます。
 具体的には、音読、発表、号令、あいさつ等が、吃音のある子供にとって大きなハードルです。これらを要求する学校生活では不安が高まっていきます。二次障害(吃音を発端にした、不登校や社交不安障害)を防ぎましょう。担任の先生の下図のような理解が、本人にとっては大きな支援となります。

ことばの教室 直通電話 03−3689−4121

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