あと２週間後に運動会が近づいてきました。私が昔担任をしていたころの話です。私のクラスにA君という子がいました。A君は運動が苦手でしたが、いつも苦しい顔をしながら運動会の練習をがんばっていました。でも、運動会の直前、私に訴えてきました。「先生、もうつらいよ。運動会休みたい」と。そこで私はクラスの子どもたちに話しました。「みんな運動会に向けてがんばっているね。でも先生はA君のがんばりはすごいと思うよ。A君はみんなと同じように運動会に向けて一生けんめいがんばっているよね。その上、苦手なことから逃げない、苦しいことでもやりぬくという気持ちももっているんだよ」すると、足が速く運動が得意なB君が「じゃあ、A君はぼくの２倍がんばっているんだ。すごいなあ」と言ったのです。そして、クラスみんながA君に拍手を送りました。A君は、運動会本番もがんばりました。運動会が終わったあと、A君が「先生、クラスのみんなのおかげでがんばることができました」と言ったのです。
　三小のみなさんの中にも、運動が苦手で、「運動会いやだな」と思っている子もいると思います。でも、苦手なことから逃げないでがんばる姿をきっと誰かが見ています。がんばろう。