今回は、特別支援教室の指導で使用している教材の1つを紹介します。

　この活動は、2人で声を掛け合いながら宝を集める活動です。ゲームボードは両面あり、両面とも描かれている道と宝物は異なっています。カードを1枚めくり、宝物カードに書かれた宝物へのルートを探します。宝物を手に入れた場合、次の宝物カードをめくって探しに行きます。砂時計の砂が全て落ちるとゲーム終了です。

　コマはボード上の通路に沿って動かすことができ、壁を通り越すことはできません。ただし、自分の方のボードでは壁があって進めなくても、相手側のボードでは通路が塞がっていなければ、コマを動かすことができます。

　この活動では、状況に応じたコミュニケーション力を高めることができます。宝にたどり着くために、どのようにコマを動かすか話し合うことが大切です。自分側の面に宝がある場合、どの方向に動かしてほしいか伝えること、相手に通行できる道がどこにあるのか聞くことが必要です。反対に、相手側の面に宝がある場合、相手の話を聞いて適切な応答をすることが大事になります。一緒に宝物を獲得できたという楽しさを味わうことができ、この活動に取り組む児童は、とても楽しみに意欲的に活動しています。

（文責　特別支援教室ゆりのき　よしかわ）