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学校日記

3年生算数 初めてコンパスを使って円をかきました!

公開日
2024/09/13
更新日
2024/09/13

できごと

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 3年生は算数で「円と球」の学習をしています。この日の学習はコンパスを使って円を作図することがねらいでした。コンパスは3年生で初めて使います。コンパスを使うと円をかくことができることは知っていても、実際に円を上手にかくことは意外に難しく、繰り返しの練習が必要です。では、この日の授業と同じようにコンパスの使い方の学習をお伝えします。(教科書では「円をかく」と表記しているので、「書く」や「描く」ではなく、「かく」とします。)

 最初に安全面について話をしました。コンパスには針がついています。このため、コンパスによってはカバーがついていたり、プラスチックで収納できるようになっていたりするものもあります。安全のために持ち運びをする際にはケースに入れるように話をしました。次にノートの下敷きを取ります。なぜ、取るのでしょうか。子供たちに考えさせました。コンパスの棒の部分の名前を「脚(あし)」ということを教え、コンパスを使うときに脚を持って動かすとどうしていけないのかを考えさせました。また、コンパスの針と鉛筆の先を同じ高さにすることや使う鉛筆は長すぎるとかきにくくなることも伝えました。

 では、いよいよ作図に入ります。教科書で「半径が5cmの円をかきましょう。」と出題されています。コンパスの針と鉛筆の間の長さを何cmにすればよいか考えさせ、5cmにすると求める円をかくことができることに気づかせました。ノートに「中心の位置」を決めさせました。半径を考えて中心の位置を決めないと、円弧がノートからはみ出してしまうことがあります。テストやプリントでは円がはみ出さないように配慮されているので、指示された通りかけば円がはみ出すことはないのですが、ノートからはみ出さないように中心の位置を決めることも大切な力です。前日の学習で工作用紙と画鋲を使って円をかいているので同じように進めました。針を中心の所にさして、コンパスの「持ち手」の部分を親指と人差し指で持ちます。持ち手の部分を少し前に倒しながら親指と人差し指をこするようにして針の方の脚を軸として鉛筆側の脚を回転させます。右利きの場合は右回り、左利きは左周りで回します。作図するときに少し前に倒すことがコツです。鉛筆の芯の部分が後からついてくるような感覚でかく方が上手にかくことができます。コンパスを回転させるときに親指と人差し指をこするようにして回すことも大切です。この回し方ができないと、コンパスの脚をもって回転させようとして、半径がずれてしまって円にならなくなってしまうこともあります。最近では、持ち手の部分と脚が独立して回転することができるようになっているコンパスもあります。最後に、本当に半径が5cmになっているのかを定規で確かめました。これで完成です。コンパスの脚の開閉をつかさどるねじがゆるむと、円をかいている途中に半径が大きくなって円にならなくなってしまうので気を付けることや、ねじがゆるんでしまったらドライバーでしめるとよいことも伝えました。

 練習問題で「直径が8cmの円をかきましょう。」という問題があります。ノートいっぱいに大きな円をかいていた児童がいましたが、できた円を調べると、半径を8cmにしていました。このようなことも失敗の中から学んでいくことです。また、コンパスは円をかくだけでなく、様々な弧をかくこともできます。2枚目の写真にあるような模様もコンパスでかくことができることも学びました。これは教科書に記載されていた模様ですが、どこを中心としてかけばよいのかを考えることが難しいので、よく考えながらかくことで中心の位置と円弧の関係を考える力がつきます。

 初めての円の作図でしたが、子供たちは正確な円をかくことができました。上手にかくことができると嬉しくなるものです。もっと上手にかきたいという意欲から、「先生、コンパスを家に持ち帰って練習していいですか。」と聞いてくる子もいました。コンパスによる模様もあまり時間を取って扱うことができませんでしたが、興味をもってもらえました。教科書で紹介されたもの以外でも素敵な模様をかくことができそうですね。算数の授業以外でも今後コンパスを活用する機会がたくさんありそうです。

 現在は、ドリル学習もタブレット端末を活用して行うことが多くなりました。本校でもミライシードのドリルパークを使って演習を行うことも多いのですが、コンパスを使った作図の練習はできません。実際にコンパスを使って練習することが大切なのです。正確な作図は小学校の算数の学習だけでなく、中学校での平面図形の証明問題、技術家庭の製図など、様々な所で活用されます。一方で、ICTの進展により、ワープロソフトでも簡単に円や曲線図形を作図することができるようになり、現代社会ではコンパスを使って作図する機会も減りました。それでもコンパスを使って円を作図する技能はまだまだ必要だと考えます。文化的な側面からも先人の知恵を継承していきたいと思います。