みしょうかんの話
- 公開日
- 2019/05/16
- 更新日
- 2019/05/16
給食
美生柑(みしょうかん)、河内晩柑(かわちばんかん)、ジューシーフルーツ、愛南ゴールド、宇和ゴールドなど名称はいくつかありますが、全て同じ品種のみかんです。
みかんの多くが冬に旬を迎える中、初夏から夏に旬を迎える珍しい品種で、その品種の発見は熊本県河内町で見つかった文旦の偶発実生でした。偶発実生とは自然に落ちた種や捨てられた種が育ち、偶然優れた特長(おいしい・種がないなど)をもつ実がなり、発見された品種をいいます。
5月に花が咲き、収穫されるのは翌年の5月〜8月。暑く激しく雨が降る日もある夏を越え、寒い冬を乗り越え、12か月以上、長いものは15か月間かけて育ちます。
そのため7月ごろの美生柑の木には写真のようなまだなったばかりの緑色の実と、収穫間近の黄色の実が共に育つ様子が見られます。
実は昨年度のこの時期、ほんのり感じる苦味からか「美生柑、苦手〜!」という子にたくさん出会いました。美生柑にはさわやかなあま味と、なんといっても水分たっぷりでジューシーという特長があります。知ることで感じ方が変わることもあります。昨年度から伝えてきたみかんの品種に引き続き、味わいの良さ、この時期に国産の柑きつを食べられる貴重さ、そして長い月日手間をかけ育てている人がいることなど伝えていきたいと思います。
↓皮の表面の黒い斑点は長い月日を乗り越えてきた証。味わいの良さをみつけよう!