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学校日記

理科の観察カード

公開日
2024/05/28
更新日
2024/05/28

できごと

 理科の植物の観察では観察カードに観察した植物の絵を描きます。昔から小学校では理科の観察で行われてきたことです。近年、学習環境の発展により、児童が手軽に写真を撮ることができるようになったため、撮った写真を観察カードの絵の部分に入れてもよいのではないかとも思います。一方、手書きで書くのも手間はかかるのですが、学習するうえで大切なことだと思います。日本の植物分類学を築いた牧野富太郎博士の植物デッサンは実に精密なものです。きっと対象となる植物をじっくりと長い時間をかけて観察したうえで描かれたのではないかと思います。観察カードで描かれる植物も一人一人の児童が対象の植物をよく見て表現したもので、その植物の特徴を大変よくとらえています。観察カードに描くために何度も何度も繰り返し対象物を見ることで細い毛のようなものを発見したり、葉の形の違いなどにも気付くのです。また、何度も見ることでその対象物を大切にしたいという心も育むことができます。登校するとまず最初に自分の育てている植物を見に行くのもその表れではないかと思います。以前、大学でご指導いただいた先生に、翻訳した文献よりも原文で読むことを勧められ、その理由として翻訳本には誤訳や意訳があることだけでなく、日本語だとすらすら読めてしまうが、外国語の文献だと1つ1つ意味を確認しながら読み進めていくために内容を深く理解することができるという話を聞きました。写真での記録もいいのですが、あえて描くことにより多くのことを学んでいってもらいたいと思います。


日本の植物分類学を築いた植物学者・牧野富太郎博士




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