学校日記

1月23日 道徳授業講演会

公開日
2021/01/23
更新日
2021/01/23

校長室

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 4〜6年生が学年ごとに道徳授業講演会でお話をうかがいました。講師は村上清加さん。右足大腿義足の陸上競技選手です。短距離100mと走り幅跳びで世界選手権(2015ドーハ・2017ロンドン・2019ドバイ)に日本代表として出場されています。
 
 子どもたちにお話しいただいた内容を記します。

 事故で右足を失ったときは、現実を受け入れるのに時間がかかりました。なぐさめられても、「こんな気持ち他の人に分かるはずがない」「誰も分かってくれない」と自分の殻に閉じこもってしまいました。
 でもしばらくして、「泣いてずっと過ごすのは嫌だ」と思うようになりました。そして義足のことを調べるようになりました。そのころ、インターネットで心に響くメッセージを見つけ、「私は自分が悲しかったけれど、私を大切に思ってくれている人は私以上に苦しんでいるんだ」ということに気づきました。それまで周りの人がいくらなぐさめてくれても聞くことをしなかったのですが、殻に閉じこもるのはやめようと、義足を付け、歩く練習を始めました。
 1年間かけて杖無しで歩けるようになり、「スポーツをやりたいな」と思うようになりました。そして、「スタートライン東京」というクラブを訪ねました。そのとき、義足技師の臼井二美男さんが「よく来たね、一歩踏み出してよく来たね」と言ってくれました。
それからは義足を付けた仲間と一緒にいろいろなことに挑戦してきました。足がある時とは違って時間がかかったり、方法は違うけれど、仲間がいたから挑戦でき、できることが増えると自信になり、もっとやってみようという気持ちになりました。
 100mは最初は26秒でしたが、もっと速くなりたいと練習を積み、今は17秒2が自己ベスト、走り幅跳びは3m88で世界10位です。
 つらい思いもしたけれど得たものもあります。何かに挑戦するのは勇気のいることですが、小さい一歩が積み重なって大きな一歩になります。私も小さな一歩を踏み出して小さな挑戦を重ねたことで、世界大会やパラリンピックを目指すという大きな夢をもつことができ、自分の世界が変わりました。
 みんなも小さくてもいいから一歩を踏み出す勇気を大切にしてください。


 普段の生活用の義足と競技用の義足の違いも、実際に付け替えて教えてくださいました。競技用の義足で走って見せてくださいましたが、その速さにみんな驚いていました。
 東京2020パラリンピックが開催されれば、三葛西小はパラ陸上を観戦に行く予定の学年もあるので、今日の講演会はその意味でも大変貴重なものとなりました。

 また、村上清加さんの旦那さん村上健二さんも一緒に来てくださいました。なんと、ボブスレーの日本代表選手です。ボブスレーという競技についてよく知らない子どもたちが多く、映像を見て、その速さにびっくりしていました。お二人のお話を聞くには時間が足りなくて残念でした。また来ていただき、ゆっくりとお話をうかがいたいです。
 
 
 このような状況でなければ保護者の皆様にもお聞きいただきたかったです。私が聞き取った範囲ですが講演内容を書きましたので、是非、4〜6年生の保護者の皆様はお子様と講演会のことについてお話しいただけたらと思います。