奇跡の一本松
- 公開日
- 2017/03/08
- 更新日
- 2017/03/08
できごと
月曜日の校長先生のお話です。
今日は「奇跡の一本松」のお話をします。
今度の土曜日「3月11日」からちょうど6年前、東日本大震災がありました。今の6年生が入学する少し前、今の1年生が生まれた頃です。東日本大震災は、最大震度7、亡くなられた人は15000人以上、今でも行方がわからない人は2000人を超えています。津波は16.7m(気象庁)で、建物の5階ぐらいの高さだったそうです。
「奇跡の一本松」があるのは、岩手県陸前高田市というところです。そこには350年前から、約7万本の松が生えていて、日本の景色100にも選ばれたすばらしい所です。
しかし、2011年3月11日の午後2時46分、突然地震と大津波が襲い、約7万本の松のほとんどが流されました。その中で残ったのが、この「奇跡の一本松」です。
何もかもがなくなってしまった中、この松を見た人々は、「奇跡だ」「自分たちも生き延びなくてはならない」と思いました。大地震と津波でどうしていいかわからない時に、この松は「生きる希望」になりました。そんな津波に耐えて奇跡的に残った一本松でしたが、その後、海の水のため枯れてしまったそうです。
しかし、人々はそこで終わりにしませんでした。「このがんばった松のことを、今後も伝えていくことができないか」と考えました。そこで人々は、枯れてしまって、もとには戻らないけど、工夫してモニュメント=図工作品として残しました。
ここで、2つ大事なことがあると思いました。
一つは、この「奇跡の一本松」のように、どんなに大変な時でも、1人でもがんばること。人間はすぐに諦めてしまうことが多いですが、大変な時でも、1人でもがんばることができるのも人間です。
もう一つは、枯れてしまった松をモニュメントにしたように、一度ダメでも、元に戻らなくても、“もう一度がんばってみること”。もう一度がんばることができるのも人間です。
「大変でも、1人でもがんばれるのが人間」「もう一度がんばれるのが人間」ということを忘れないように過ごしていきましょう。