「夕映え遠き富士の嶺」がとてもきれいな季節です
- 公開日
- 2025/01/11
- 更新日
- 2025/01/11
できごと
本校の校歌の3番に「夕映え遠き 富士の嶺に 明日のはげみを誓いつつ」という一節があります。昭和27年に本校の校歌を作詞された桑田芳樹先生は、30周年記念誌にそのときの状況を以下のように記されています。
「秋、女性名前の台風が来ました。誰言うこともなく金槌と釘を持って、全職員で、校舎の窓の補強をしました。戦後の急造の校舎でたてつけが悪かったのです。台風をやり過ごしたあと、二階の窓から真赤に染まった西空に、富士のシルエットが美しく、描き出されていました。三番の歌詞は、この時の印象を歌ったものです」
空気が乾燥して澄んでいるこの時期、4階西側の廊下から見える富士山はとてもきれいです。特に午後5時前に日の入りするこの時期は、桑田先生が73年前にご覧になった風景を想像させます。サンフランシスコ平和条約が発効されたのが昭和27年4月28日。本校は昭和27年5月10日に開校式を行っています。江戸川区教育研究所著「校章と校歌 江戸川区立幼稚園、小学校、中学校」によると、歌詞・曲について以下の記述があります。
「昭和27年 この年は講和条約が発効し日本が独立をした。同年月に独立開校した本校児童が共に平和国家の担い手として希望を持って生きて欲しいという願いをこめて作詞をした。また、当時の豊かな田園風景や真っ赤に染まった西空にそびえる富士山のシルエットの美しさもうたい込んだ。曲は新生日本にふさわしく明るく元気にいつでもどこでも歌えるように配慮した。」
開校時の地域・保護者、学校関係者の願いが校歌にちりばめられています。73年たっても風景が変わらないように開校時の願いも変わらず、実現に向けて教育活動を進めてまいりたいと思います。