3年生算数 2ケタの数をかける筆算の習熟を図っています
- 公開日
- 2025/01/11
- 更新日
- 2025/01/11
できごと
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算数科ではどの学年でも「急所」と言える単元があります。1年生では繰り上がり、繰り下がり、2年生では九九、3年生では2ケタの数をかける筆算がそれに当たります。4年生ではわり算の筆算、5年生では速さなどの「単位量当たりの大きさ」、6年生では割合の学習が「急所」として挙げられます。
3年生のかけ算の筆算を正しく計算するには、2年生で学習する九九を正確に行わなければなりません。3ケタ×2ケタの筆算では6回の九九を正確にできなければ正解しません。九九だけではありません。繰り上がりのある計算も正確にできないと間違えてしまいます。そのような意味では算数科で学んできた「急所」と言える単元を全てクリアしないと正解にたどりつけないです。
整数のかけ算の筆算は、4、5年生で学習する小数のかけ算の土台となる単元でもあります。小数の筆算では小数点の処理以外は整数の筆算とほぼ同じです。また、4年生で学習する整数のわり算の筆算も実は整数のかけ算を使います。筆算の形式はかけ算と異なるのですが、わられる数からわる数のかけ算の結果を引いて計算するからです。この場合、繰り上がりだけでなく、繰り下がりも正確にできないと正しく計算できません。そのような意味では4年生のわり算の筆算は整数の筆算の集大成と言ってもよいでしょう。
このように考えると各学年の重要な単元をしっかり理解し、習熟することが次の学年で学ぶ単元の土台となることが分かります。算数科が積み上げ型の学習と言われる意味も分かります。算数科のカリキュラムは明治36年(1903年)に定められた国定教科書の時代からあまり変わっていません。日本の科学技術は明治時代に定められたカリキュラムが土台になっていると言ってもよいかと考えます。
2ケタの数をかける筆算は3学期の単元になっています。3学期は3か月しかないので限られた時間の中でしっかり習熟しないと4年生からの学習に影響します。この日の学習では計算ドリルを使って計算した後に答え合わせをして間違えた所を正解するまでもう一度計算し直しました。次に筆算のプリントで練習をします。筆算のプリントでも間違えがあったらもう一度計算を行います。筆算のプリントが終わったらミライシードのドリルパークを使って2ケタをかける筆算の習熟を図りました。
小学校での学習はほぼ毎日新しいことを学んでいきます。その内容のほとんどが今まで学習してきた内容をもとに構成されます。今、学んでいることが次の学習の土台となっていくのです。一方、新しいことを学ぶ毎日の中で習熟を図る時間は限られます。新しいものを積み上げるにはこれまで学習してきた土台を堅牢にしないと上には積み上がりません。習熟は地道な作業でもあります。九九を使って筆算できるのも2年生でしっかり土台を作ったからです。逆に考えると3年生でかけ算の筆算を習熟することが2年生の九九の習熟を図る機会にもなるのです。
習熟を図るには家庭学習も大切になります。保護者の皆様には音読、漢字・計算ドリル、ミライシードの学習などにご協力をいただいており、感謝しております。これからも次の学年に向けてしっかりした土台を築いていきたいと考えます。