学校日記

2年理科 逆流が起こる理由

公開日
2012/05/09
更新日
2012/05/09

できごと

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以前の赤ワインの蒸留の実験で、最後に枝つきフラスコにビーカーの水を逆流させる操作を行いましたが、今回は水の逆流が起こる理由を考察します。
試験管の1/4程の水と少量の沸騰石を入れガラス管のついたゴム栓をつけて、試験管をガスバーナーで加熱します。今回は逆流の手応えを感じるためにぬれ雑巾で試験管の口を持ち加熱します。ガラス管の先は水の入った水槽の中に入れておきます。加熱をして暫くの間はガラス管の先からたくさんの泡が出てきます。加熱を続けるとその後は、泡は出なくなります。試験管の中の水は盛んに沸騰しています。この状態で試験管をガスバーナーの炎から離します。すると、水槽の水が少しずつガラス管を伝い試験管に逆流していきます。逆流が起きているときの振動が手に伝わってきました。でも、なぜ逆流が起きたのでしょうか?

試験管を加熱している時、始めガラス管の先から出ていた泡は、試験管の中の空気が発生した水蒸気に押し出されたものです。その後、泡がでなくなったのは、出てくるものが水の沸騰によって状態変化した水蒸気になったからです。水蒸気は水槽の水により冷やされ、液体に戻ろうとするので、泡は出なくなりました。この時、試験管の水が激しく沸騰して、試験管の上部は水蒸気で満たされます。この状態の時、試験管の加熱を止めると、試験管の上部の水蒸気(気体)は徐々に冷やされるので、水(液体)に状態変化します。気体から液体に変化すると、その体積は著しく小さくなりましたね。すると、試験管内部は気体の体積がなくなる真空状態になります。その真空の空間を埋めようと、水槽の水が逆流していったのです。加熱しているものが水の場合は、試験管に振動が伝わりますが試験管が破損し事故になることはありません。なぜなら、水が沸騰している間は、試験管は100度だからです。しかし、固体を加熱している場合は、試験管が100度以上になっているため、逆流を起こしてしまうと、試験管が破損してガラス破片でケガをしてしまう事故になりかねません。この後の化学分野の実験の際には、逆流を起こさないよう安全に行う必要が在ります。
また、今回あわせて真空鈴の実験も行いました。丸底フラスコに少量の水を入れて鈴のついたゴム栓をして、ガスバーナーで加熱します。先程と同じように、フラスコの中の水が沸騰して、水蒸気が激しくゴム栓の先の管から出てきます。こうなったら、ピンチコックで栓をして、加熱を止めます。そのまましばらく空冷させた後、フラスコを振って中の鈴の音を聞こうとしても、鈴の音は聞けません。それは、フラスコの中が真空状態になっているためです。1年生の音の学習で、音は空気を振動させ伝えている事を学びました。フラスコの中が真空では音を伝える物質がないので、鈴の音が聞こえなかったのです。フラスコ内が真空になっているため、水槽の中でピンチコックを外すと、水槽の水が激しく逆流していき、フラスコ満タンまで水がたまりました。

次回の授業では、砂糖でできたカルメ焼きを作り、化学変化の導入をしていきます。

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